週末はWan・Can・Run!

イギリスのパブ・ビールにはまって本まで出してしまったが、娘が生まれてからは、飲みに行くとツマの冷たい視線が来るようになり・・・娘がパパから離れていく頃、念願のワンを迎えて、リュックに缶ビールを忍ばせて週末あちこち散歩の日々。イギリスを始めとするパブ情報のWebページはhttp://terryspub.nobody.jp/に引っ越し、休眠中。イギリスでのパブ旅については、こっちのほうに仮にアップしています。https://terryspub2009uk.hatenablog.com

富士登山本番! ④第2日(お鉢めぐり!!)

近藤さん「それでは、お鉢めぐりに行かれる方は?」

ツアー8人のうち、手を挙げたのは、女性2人組(この方々は、ツアー前は1合目からの登ってきたほど健脚!)、僕、そして、、、Oさん。やった! 行けるんだ。

いよいよ、1年間目標にしてきたお鉢めぐり!

ということで山頂のトイレに寄ってから(字を大きくした理由は後で)、お鉢めぐりスタート!! 気温17度。風はほとんどなし、周りの雲にも切れ目があって景色もいい、というこの上ない条件。唯一気になるのは、お腹が減っていることくらい(笑)

静岡側の海。伊豆半島と、駿河湾か。

youtu.be

道幅が30cm位しかないところもあるため、基本的には時計回りに回ると決められていているそうだ。近藤さんのペースも早く、まさにデス・ゾーンの中でのサバイバル。でも、不思議と、僕にはもう高山病にならない自信があった。

銀明水 昔は水が湧いていて、富士講の人たちが身体を清めたり水を持って帰ったりしたそうだ

ところどころこのような看板があり、勉強になる。

浅間神社奥宮 山頂郵便局 家族への手紙も投函できた!

お鉢めぐり開始後20分くらいで、山頂郵便局に着く。ここで売店もあったので、何が売っているのかな、何か持ち歩けるランチは? などと探しているときに、何気なく、ウエストポーチに入れてある財布を探したら、、、財布がない。頭をフル回転させて、最後に財布を触ったタイミングを思い出すと、お鉢めぐり出発前の、山頂のトイレだ。ああ、よかった、ならば戻れば絶対に届いているはず。僕はなぜかこれも確信して、最後の「剣が峰」に向かった。

 さあ、いよいよ、剣が峰の手前、「馬の背」が見えてきた。距離100m、起点標高3,730m、終点標高3,770mと、40mも登り、平均傾斜角度は22.2度という、通称「日本で一番きつい上り坂」だ。30年富士山のガイドしてきた近藤さんでさえ、「ここは、毎回イヤですね~」と言っている。「みなさん、止まらず、一気に登ったほうがいいですよ。僕も、申し訳ないですけど、ノンストップで行きます。」

やっと、ここに立てた。

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ふう。僕は、一つ息を吐いてから、近藤さん、女性2人組、Oさんに続き、一歩一歩登り始めた。3分の1までは普通に登れた。あれ? 今までの登山道は岩場が多かったし、しんどいけど、歩きづらいということはあまりなかったが、この馬の背は、細かい砂利道なので滑る。中腹位で、4人からどんどん遅れて、一人で足をズルズルさせて、進めない。むしろずり落ちるかも。ああ、進まない!

この登山で初めて「苦しい」と思い、下を向き歯を食いしばり、顔を歪めて、もがいていたら・・・涙が出てきた。なんでだろう。

父だ。昨年亡くなった父のことを、僕は昨日からまだ一度も思い出していなかった。でも、この瞬間に思い出し、今回の天気、条件、すべて、父がお膳立てしてくれたんだと気づいた。「お前はお前でこれからも人生楽しめ」父はそう言って、僕の背中を後押ししてくれた。親父、山、楽しいじゃん。

気づくと、僕は他の4人と同様、馬の背のゴール、3,770m地点まで上がっていた。サングラスをしていたので、他の人には気づかれなかっただろうが、僕は記念撮影待ちの列に加わりながら、そっと涙をぬぐった。

 

右端に映っている石塔の前で記念撮影のために並ぶ。多い時は100人くらいの行列になるそうだ。今日は10人くらい

へえ~ 二等三角点なんだ

ついに、この場所に立った! でも、自分一人では絶対立てなかった。

日本一高い場所から見下ろす火口

Oさんと硬い握手。あんなに心配そうだったのが、今は別人のように自信と喜びに満ちている。

お鉢めぐり再開 右に火口 左に西湖とかの絶景 練習登山で尾根歩きの楽しさに目覚めたが、ここは日本一高く、楽しい尾根

火口の中を歩くような道もある。なんか「火星」ぽい。でも「地球は惑星」ということも感じる、などとOさんと話しながら歩く。

 

吉田口山頂にもどった。やっぱり財布はトイレの管理人に届いていた。届けてくれた方、ありがとう!
さっきの売店で財布がないことに気づかなかったら、、、と思うと恐ろしい。これが今回の登山で一番のドジかな。

下山して最初の山小屋(ご来光館?)で念願のカップヌードル。言うまでもなくンマイ! 2分で完食

夢見心地で東洋館まで下山して、この食事。しみるんだよね~。昨日のハンバーグの代わりに今日はごまどうふ。

夕焼け。すべての疲れをいやしてくれる。てかぜんぜん疲れてない(笑) 食事の後、ビールを、Oさん、Hさんとともに1杯、その後自分だけで1杯。この日は、睡眠導入剤を使うことなく、22時に寝られた。もはや富士山タイムが身体にしみついている。